MENU

5年以上ミニマリストを続けて確信した、1番大切なこと

  • URLをコピーしました!
目次

第1章: はじめに:5年前の自分と、今の自分

1-1. ミニマリズムを始めた理由:憧れと合理性の両立

私が「ミニマリスト」という言葉を初めて知ったのは、2020年5月。コロナ禍の自宅待機中、YouTubeでミニマリストしぶさんの動画に出会ったのがきっかけです。
最初は「毎日同じ服を着るなんて極端だ」と驚きましたが、私と同い年でありながら、周囲の目に惑わされず自分の芯を貫く彼の生き方に、強く惹かれるものがありました。
当時の私は、友人たちの影響もあり、高級ブランドからファストファッションまで100着以上の服を所有し、スニーカーも20足を超えるほど「物」に執着していました。しかし、しぶさんの影響で少しずつ不要な物を手放し始め、本当の意味でミニマリストとして生きる決意を固めたのは、妻との結婚・同棲が決まった時です。
決意の裏には、2つの「合理的な考え」がありました。
1. 大切な人への配慮
初めての同棲で、妻の荷物がどれくらいあるか想像がつかなかったため、「自分の持ち物を最小限にすれば、彼女の持ち物が多くても快適に暮らせるはずだ」と考えたのです。
2. 固定費の削減
物件探しをする中で、部屋数が多く広い物件ほど家賃が高くなるという現実に直面しました。物を減らしてコンパクトな部屋に住むことは、そのまま「家賃の節約」という大きな経済的メリットに直結することに気づいたのです。
憧れから始まり、大切な人との生活を守るための手段へ。これが、私が100着の服を手放してミニマリストになった理由です。

1-2. 5年前、物で溢れていた頃の心境:何者かになりたかった自分

当時の私は、自分にとって「本当に大切なものは何か」が全く理解できていませんでした。
100着を超える服を抱えていた背景には、「周りの目を気にしすぎていた自分」がいました。何かブランド品を身につけることで、自分が価値のある人間になれたような、何者かになれたような気がしていたのです。
しかし、現実は「買い物の無限地獄」でした。
「買う → 手に入れて喜ぶ → 慣れる → 飽きる → また新しいものが欲しくて買う」
この終わりのないループを繰り返すだけで、心は一向に満たされませんでした。
特によく覚えているのは、毎朝のクローゼット前での光景です。
100着以上も服があるのに、毎日「今日着る服がない」と本気で嘆いていました。選択肢が多すぎて、服を選ぶこと自体が苦痛で面倒な作業になっていたのです。しかも皮肉なことに、結局手に取るのは、いつも決まった一握りのお気に入りだけ。残りの9割以上の服は、ただ空間と私の心を圧迫しているだけでした。
今振り返れば、周囲の視線ばかりを気にしていましたが、実際には周りの人はそれほど私を見てはいませんでした。そんな実体のないもののために、大切なお金と時間を浪費していたのです。
現在、私は2人のこどもの父親となり、置かれた環境は大きく変わりました。
夫婦で毎月、奨学金の返済を続けているという現実もあります。
限られた大切なお金は、虚栄心を満たすための「物」ではなく、心から大切だと思える「家族」のために使いたい。
5年前の私は、物を手放すことで失うものがあると思っていました。しかし、実際には物を手放すことで初めて、「自分にとって何が一番大切なのか」という輪郭がはっきりと見えてきたのです。

1-3. 5年経った今、目の前に広がっている景色:余白が生んだ「豊かさ」

100着の服を手放し、ミニマリストとして5年が過ぎた今、私の目の前には当時とは全く違う景色が広がっています。
1. 「選ぶ苦痛」から「生み出す時間」へ
現在は、お気に入りのみを選び抜いた「私服の制服化」により、毎朝の迷いは消えました。
時短家電もフル活用しています。夜にドラム式洗濯機と食洗機を回し、朝、出勤前に乾いた服を棚に置き、食器を片付ける。服が少ないので収納箱に入れる手間すらなく、棚に置くだけ。
この「仕組み化」が生んだ余裕のおかげで、慌ただしい朝でも子供の保育園の準備を笑顔でこなせるようになりました。
2. 「世間の常識」を疑い、自分たちの正解を見つける
ミニマリズムを通じて「物の価値」を考えるようになった結果、企業戦略や世間の常識を鵜呑みにせず、一度立ち止まって考える習慣がつきました。
象徴的だったのが、結婚の際です。「結婚式と新婚旅行はセット」という常識を思考停止で受け入れるのではなく、将来の教育費や資産形成を見据え、妻と徹底的に話し合いました。
• 妻の願い:両親に晴れ姿を見せたい、ハワイへ行きたい。
• 私の提案:高額な国内挙式ではなく、両親をハワイ旅行に招待し、現地でウェディングフォトを撮るのはどうか?
結果、両家の往復航空券や宿泊費を私たちが負担しても、国内で挙式するより安く済みました。両親も大喜びしてくれ、人生で忘れられない最高の思い出となったのです。

ハワイでのウエディングフォト撮影風景


3. 資産形成への自信と広がった視野
見栄のための支出を削り、浮いたお金を投資に回したことで、「自分でも資産形成ができるんだ」という大きな自信に繋がりました。
お金の使い方に「自分軸」ができたことで、世の中のビジネス構造や経済の動きにも興味が湧き、以前よりもずっと広い視野で物事を見られるようになっています。
かつての「買い物の無限ループ」にいた頃には想像もできなかった、穏やかで確かな手応えのある毎日。
物は減りましたが、心と口座のゆとり、そして家族との絆は、5年前とは比べものにならないほど豊かになっています。

第2章: 私が確信した「一番大切なこと」

2-1. 5年間、徹底的に物と向き合い、そぎ落としてきた先に見つけた「一番大切なこと」。

それは、人生の優先順位を「物」から「家族・健康・資産・経験」へと完全に書き換えることでした。
「物を買うために働く」という歯車から降りる
かつての私は、働く目的が「欲しい物を買うため」になっていました。「働く、買う、飽きる、また働く」という無限ループの中にいる限り、一生労働の歯車から抜け出すことはできません。
しかし今は断言できます。私は物を買うために働いているのではありません。家族が幸せに暮らすために働いているのです。
だからこそ、家族が体調を崩した時や大切なイベントがある時は、迷わず仕事を休みます。働くことは手段であり、目的はあくまで「家族との時間」にあるからです。
幸せとは「今、不自由がないこと」
「幸せになりたい」と追い求めているうちは、本当の幸せにはなれない気がします。
私にとっての幸せは、自分と家族が健康であること。そして、今この瞬間に不自由がないことです。自分が健康でなければ家族を支えることはできません。健康という土台があって初めて、今の時間を大切にできるのだと確信しました。
資産は「不幸を避けるための盾」
資産形成も大切ですが、お金そのものが幸せを連れてくるわけではありません。お金で信用や家族の愛を買うことはできないからです。
ただ一つ言えるのは、「お金で解決できる不幸は、この世にたくさんある」ということ。
将来への不安を消し、家族を守るための「安心材料」として、資産を築く。この冷静な距離感でお金と付き合えるようになったのも、ミニマリズムのおかげです。
「比較できない経験」こそが真の財産
そして何より、物よりも「経験」に投資すること。
ハワイ旅行での経験は、私に大きな衝撃を与えました。行く前は、海外のセレブは皆ビシッとした高級車や服に身を包んでいるものだと思い込んでいたのです。
しかし現地で目にしたのは、ヨレヨレのTシャツや水着で街を歩き、体型を気にせず自信満々に笑っている人々の姿でした。
「ブランド品で着飾って何者かになろうとする」ことが、いかに小さな悩みだったか。
誰とも比較できない、家族と一緒に心に刻まれる思い出。その「経験」こそが、人生を彩る本当の財産だと気づかされました。

2-2. 「少ない物で暮らすこと」は目的ではなく、〇〇のための手段だった。

5年間ミニマリズムを続けて、ようやく辿り着いた結論があります。
それは、「少ない物で暮らすこと」は決してゴールではなく、「自分自身の基準(自分軸)で生きる」ための手段に過ぎないということです。
かつての私は、ブランド品や世間の常識といった「他人の目」を基準に生きていました。しかし、物を手放し、ハワイで多様な価値観に触れる中で、ようやく実体のない「他人の目」を捨て、自分だけの評価軸を手に入れることができました。
私が見つけた「自分軸」の中身
私にとっての自分軸。それは、何よりも「家族との時間を最優先にする」という決意です。
• 家事の時間を削る: ドラム式洗濯機や食洗機を導入し、服を制服化するのは、浮いた時間を家族との会話や育児に充てるため。
• 生活費を抑える: 見栄のための買い物をしないのは、家族の将来(教育費や老後)を守る資産形成を優先するため。
• 働く目的を変える: 「物を買うために働く」という労働の歯車から脱却したのは、家族の体調不良や大切なイベントの際に、迷わず仕事を休める余裕を持つため。

「5年前、100着の服に囲まれて嘆いていた私が、どうやって30歳で800万円の資産を築き、家族4人で新築一軒家を建て、朝40分で全ての家事を終わらせる余裕を手に入れたのか。ここからは、私が実践した具体的なお金・時間・心のコントロール術と、二児の父として行き着いた『育児の自動化』の全貌をお話しします。」

第3章: 5年という月日が教えてくれた「変化」

3-1. お金の変化:見栄を手放し、資産を育てる

この5年で最も変わったのは、お金に対する「解像度」です。以前は欲しい物を手当たり次第に買っていた私が、今では自分の物はほとんど買わなくなりました。
「何者かになりたい」という執着からの解放
一番の理由は、「何かを身につけただけで、自分の価値が上がるわけではない」と気づいたことです。大抵の物は買った瞬間に中古品となり、価値が下がります。企業が莫大な広告費を投じて作り上げた「ブランドという幻想」のために、必死に働いてお金を払う。その構造に気づいてから、見栄のための高級品への興味は自然と消えていきました。
車は「移動の道具」と割り切る
例えば車。かつての私なら、周囲に自慢できるような車を選んでいたかもしれません。しかし、今の私は「中古車1台」を家族で大切に乗っています。
スーパーカーでも中古車でも、目的地に辿り着くという機能は同じです。日本の制限速度の下では、どれほど速い車でも到着時間に差は出ません。
車は「金食い虫」です。税金、車検、点検、保険、ガソリン代……。
「あったら便利」を追い求めればキリがありませんが、それは同時に「労働の歯車」に縛られ続けることを意味します。生活に必須だからこそ最小限の1台に絞る。この割り切りが、家計に大きなゆとりを生んでくれました。
「買う」時に「出口」を考える
何かを買う時は、常に「手放す時」のことを考えます。
「これはリセールバリュー(再販価値)があるか?」
「使い倒して捨てることになっても、環境に負荷をかけないか?」
新しい物を買っては捨てる消費サイクルを止めることは、未来の子どもたちが生きる環境への、私なりの小さな思いやりでもあります。
物ではなく、株を買う
浪費に使っていたお金は、今ではすべて「資産(株)」へと向かっています。
30歳で資産800万円を達成して確信したのは、「複利の力」はとてつもないということです。
「72の法則(資産を倍にするのに必要な期間がわかる法則)」を意識するようになり、今使う1万円が、将来どれほどの価値を生むかを考えるようになりました。
物欲に振り回されていた5年前には想像もできなかったことですが、「物に執着しない心」が、結果として「確かな資産」と「未来への自信」を運んできてくれたのです。

3-2. 時間の変化:「探す時間」を捨て、「生きる時間」を手に入れる

ミニマリストになってから、私の生活から「迷う時間」と「探す時間」が消えました。
1. 圧倒的な「朝の余裕」
ミニマリストではない妻が、朝の支度や身支度に約2時間かけている傍ら、私の準備は家事などを含めて40分ほどで完了します。
着替えは「私服の制服化」により、迷う余地がありません。自分のことは最低限で済むため、その分、乾燥した衣類の片付け、食洗機の食器の片付け、そしてこどもの保育園の準備や夫婦のプロテイン作りといった「家族のための時間」に充てることができています。
2. 「物の住所」がもたらす心の平穏
「人生において、物を探す時間ほど無駄な時間はない」と私は確信しています。
我が家では、ほぼすべての物の住所を決めています。そもそも持っている物の数が少ないため、探し物をすること自体ありません。
かつては出かける間際になって「鍵がない」「スマホがない」と慌てることもありましたが、今は忘れ物も劇的に減りました。出かける前にこどもと先に車に乗り、ゆったりとした気持ちで出発を待てるようになったのは、ミニマリズムが思考をクリアにしてくれたおかげです。
3. 「自分」を削ぎ落とし、「家族」に充てる
夜のルーティンも同様です。お風呂から風呂上がりまで、こどもの保湿や着替え、髪を乾かす作業を含めても1時間かかりません。自分のケアを必要最小限にしているからこそ、こどもと向き合う時間を十分に確保できています。
ミニマリズムとは、単に物を減らすことではありません。
自分自身のこだわりを最小限に削ぎ落とすことで、「家族との時間」や「人生を豊かにするための余白」を最大化することなのです。

3-3. 心の変化:外側に左右されない「穏やかさ」の正体

ミニマリズムを5年続けた結果、私の心には、何物にも代えがたい「穏やかさ」が宿るようになりました。それは、ストア哲学にも通じる「自分のコントロールできることだけに集中する」という生き方です。
1. 他人をコントロールしようとしない
私はミニマリストですが、妻やこどもは違います。かつての私なら、自分の価値観を家族にも押し付けていたかもしれません。しかし今は、「他人は自分の影響力の外にある」とはっきり理解しています。
家族にミニマリズムを強制することはありません。他人に過度な期待をせず、何かが起きても「他人のせい」にしない。そう考えるようになってから、誰かに対してイライラすることが劇的に減りました。他人の振る舞いに心を乱されることがなくなったのです。
2. ドーパミンの呪縛から解き放たれる
買い物依存のような状態にある時は、新しい物を買う瞬間に放出されるドーパミンによって、一時的な幸福感を得ようとしてしまいます。しかし、その幸せは長くは続きません。
物を買う頻度を意図的に減らしていくと、それに比例するように物欲そのものが低下していきました。今では、一時的な刺激を外側に求める必要がなくなったのです。
3. 「買えない」から「買えるけど、いらない」
資産形成が進み、経済的な余裕が生まれたことで、私の思考はさらに変化しました。
以前は「あれが欲しい、でもお金がなくて買えない」という不足感に苦しんでいました。しかし今は、「いつでも買える。けれど、今の私には必要ない」という感覚です。
「持っていないこと」が不満なのではなく、「持たないこと」を自ら選んでいる。
この主体的な選択が、私に揺るぎない自信と心の平和をもたらしてくれました。
幸せとは、外側から何かを足して得られるものではなく、内側にある余計な執着を削ぎ落とした先に残る「静かな充足感」のことなのだと、5年かけてようやく気づくことができました。

第4章: 途中で気づいた「ミニマリズムの罠」と乗り越え方

4-1. 「捨てること」が目的になっていた、あの頃の失敗

5年間の歩みの中で、一度だけ「ミニマリズムの罠」に陥った時期がありました。
不思議なことに、今まで捨てた物自体に後悔したことは一度もありません。しかし、「捨てることそのもの」が目的化してしまった時期の自分の振る舞いには、少し後悔が残っています。
当時は、1日に何度も「まだ捨てられる物はないか」と家の中を血眼になって探し回っていました。やりすぎでした。
物を減らすことで得られる「快感」だけに依存してしまい、本来の目的を見失っていたのです。
減らした先に、何があるのか?
ふと立ち止まって考えました。
「物を極限まで減らして、がらんとした部屋で満足することが、本当に私が目指したミニマリズムなのだろうか?」
そこで気づいたのは、物を減らした先に「何をしたいか」を明確にしなければ、本当の意味での自分軸は見つからないということです。
捨ててはいけない「3つの聖域」
罠を乗り越えるために、私は自分の中に「これだけは捨ててはいけない」という3つの明確な基準を設けました。
1. 健康を害するまで捨てない
「物をなくしたい」という衝動が強くなりすぎると、生活に不可欠な衛生用品や家電までターゲットにしてしまうことがあります。
• 例: 歯ブラシや洗剤を捨てて不衛生な生活を送る、冷蔵庫を捨てて新鮮な食事が摂れなくなる。
これでは本末転倒です。自分や家族の健やかな体を維持するための道具は、ミニマリストであっても「投資すべき必需品」です。
2. 「経験」を奪う物は捨てない
「身軽さ」を求めるあまり、自分や家族の人生を彩る「経験」のチャンスまで捨ててはいけません。
• 例: 海外旅行の可能性を閉ざすパスポートの破棄、こどもが新しい世界に触れるための道具を制限すること。
また、ドラム式洗濯機、食洗機、ロボット掃除機といった「時間を生み出してくれる家電」も同様です。これらを捨てて手作業に時間を費やすのは、今の私にとっては「自由な経験」を捨てているのと同じことだと考えています。
3. 自分軸まで捨てない
他人のミニマリストの真似をして「これを持っていてはミニマリスト失格だ」というルールに縛られるのは、結局「他人の目」を気にしている証拠です。
物を捨てることは、あくまでも「自分にとって大切なもの」を浮かび上がらせるための手段です。
大切なのは「何を捨てるか」ではなく、「何を、なぜ残すのか」。
この罠を乗り越えたことで、私のミニマリズムは「ただの片付け」から、家族を守り、人生を豊かにするための、揺るぎない「生き方」へと変わりました。

4-2. ライフステージの変化 : 独身のミニマリズムから「家族の戦略」へ

ミニマリストといえば「賃貸派」が主流ですが、私は家族の幸せを考え、新築一軒家の購入という決断をしました。それは、私にとってのミニマリズムが「ライフステージに合わせて最適化するもの」だからです。
こどもの伸びやかな成長のために選んだ「一軒家」
賃貸暮らしでは、こどもの夜泣きや飛び跳ねたり走り回る音や声に神経を使い、ついついこどもを注意してしまいます。それが家族全員のストレスになるのを避けたい、こどもに伸び伸び育ってほしい。その想いから、妻の希望を形にしました。
購入にあたってこだわったのは「資産価値」と「老後」です。
• 立地: 駅近で土地の価値が下がりにくい場所を厳選。老後に車を手放しても電車で生活できる環境を整えました。「高齢者による交通事故」をニュースで見るたび、将来自分が加害者になるリスクを最小限にしたいと強く感じていたからです。
• 家の性能: 本、YouTube、建築ゼミの研究まで読み込み、断熱性能(UA値0.46以下)や気密性(C値0.5以下)、許容応力度計算の耐震等級3を確保。南側の大きな窓と軒のデザインにより、夏の日は遮り、冬でも日差しがあれば暖房なしで過ごせる家になりました。
• サイズ: あえて「小さな家」に。建築費や光熱費を抑えられるだけでなく、掃除も楽で、どこにいても家族の声が聞こえる幸せがあります。
「お下がり」という名の心地よい循環
ベビー用品や服は、親族からの「お下がり」を積極的に活用しています。役目を終えたら、次は弟の家族へ。自分たちで抱え込まず、必要な時に必要な場所へ物が流れる「循環」を大切にしています。
「家事の自動化」は、時短家電(ドラム式、食洗機、ロボット掃除機)や、目を離しても調理ができるバーミキュラを活用するのは、「今しか遊んでくれないこどもたち」との時間を1分でも増やすためです。おかげでこどもたちは大のパパっ子になってくれました。
さらに私が取り組んでいるのが、「育児の自動化」です。これはこどもを放置することではなく、こどもが「自分でやりたい、できる」と思える環境を整えること。
育児の自動化プラン
• 「ふた」をなくす: 収納から「ふた」を排除しました。開け閉めの手間をなくすだけで、こどもが自分で片付けるハードルは劇的に下がります。
• 自立を褒める: 4歳になったばかりの娘は、お風呂上がりに自分で保湿し、着替えてくれます。それは、彼女の手が届く場所にふたのない収納があり、自分で完結できるからです。「自分でできてすごいね!」と褒め続けることで、こどもの自己肯定感は育ちます。
もし少しできていなくても、まずは褒める。その後に「仕上げをするね」と手伝い、また褒める。
育児のゴールはこどもの自立です。親が楽になり、こどもが自信を持てる。ミニマリズムの思考を育児に取り入れることで、家族全員がより自由になれると信じています。

棚下は掃除ロボットが入る高さにしている
ニトリ
収納ケース ソフトNインボックス V レギュラー ホワイト

第5章: これからミニマリストを目指す人へ

5-1. まず最初に「捨てるべき概念」

5年間、試行錯誤しながらミニマリズムを続けてきて、確信していることがあります。部屋をきれいにする前に、まず心の中から「捨てるべき概念」があります。これさえ手放せれば、あなたの人生は驚くほど軽やかになるはずです。
① 「何者かにならなければ」という執着を捨てる
かつての私がそうだったように、多くの人がブランド品や高級車を欲しがるのは、それを持つことで「価値のある人間」だと思われたいからです。
しかし、外側をどれだけ着飾っても、中身が変わるわけではありません。ハワイで見た、ヨレヨレのTシャツで笑う人々のように、「何者でもない自分」を認め、今のままで十分だと受け入れること。
「見栄」を捨てた瞬間に、あなたを縛っていた無駄な支出と焦燥感は消えてなくなります。
② 「世間の常識」という思考停止を捨てる
「結婚式はこうあるべき」「家はこう建てるべき」「車は2台あるのが当たり前」。
こうした世間の「当たり前」は、必ずしもあなたと家族を幸せにするとは限りません。
企業が作った戦略や、誰が決めたかわからない常識を一度疑ってみてください。「自分たちにとっての本当の正解は何か?」を徹底的に考えること。思考停止を捨てて「自分軸」を取り戻したとき、お金と時間は、本当に大切な「家族」や「未来」のために使えるようになります。
③ 「ミニマリズム=捨てること」という思い込みを捨てる
「捨てること」を目的化しないでください。
ミニマリズムとは、大切なものを守るための「手段」です。
・家族との時間を増やすための時短家電。
・将来の不安をなくすための資産形成。
・こどもが伸び伸び育つための家。
これらはすべて、物を減らしたからこそ手に入った「豊かさ」です。
「何を捨てるか」ではなく「どう生きたいか」を先に決めること。 その軸さえブレなければ、たとえ物が増える時期があったとしてもいいのです。

5-2. 完璧主義を捨てて、「自分なりの心地よさ」を見つけるコツ

最後に、これからミニマリストを目指す方に一番伝えたいことがあります。それは、「完璧主義を捨てること」です。
1. 「正解」はSNSの中ではなく、あなたの家にある
SNSを見れば、モデルルームのように何もない部屋や、極限まで持ち物を削った人がたくさん出てきます。しかし、それだけが正解ではありません。
大切なのは、他人の真似をすることではなく、あなたやあなたの家族が「今、心地よい」と感じているかどうかです。
• 私のように「服は棚に置くだけ」が心地よい人もいれば、お気に入りの箱にきれいに並べるのが幸せな人もいます。
• 家族がいるなら、自分一人が完璧を目指すより、家族が笑って過ごせる「適度なゆとり」がある方がずっと価値があります。
2. ライフステージの変化を味方につける
人生には、物が増える時期が必ずあります。
結婚、出産、こどもの成長。それらを「ミニマリズムの敵」だと思わないでください。
よく「結婚したりこどもが生まれたりすると、自由がなくなる」という言葉を耳にします。
もし、本当の意味で物理的な「自由」だけを求めるのであれば、離婚して一人になれば、誰にも縛られない自由な時間は手に入ります。それでもそうしないのはなぜか?
それは、自由よりも大切なものを手に入れたからに他なりません。
私にとって、家族と過ごす時間や、こどもたちの成長を特等席で見守る経験は、かつて謳歌していた独身時代の自由とは比べものにならないほど価値があるものです。
「今はこどもとの経験を増やすために、これが必要なんだ」と割り切って、その時期を全力で楽しむ。そして、役目が終わればまた手放す。
「常に最小限」であることよりも、「その時々の自分に最適化し続ける」しなやかさを持ってください。
3. 「自分軸」という一番大切なものを残す
ミニマリズムの本質は、捨てること自体ではなく、「自分の人生において何が一番大切か」という軸を見つけることです。
• 家族との時間を守るための時短家電
• 誰かと比較しないための自分だけの価値観
• 未来の自由を手に入れるための資産形成
これらが残っているのであれば、多少物が増えたとしても、あなたは立派なミニマリストです。

第6章: おわりに:これからの5年で大切にしたいこと

6-1. 変わるもの、変わらない「芯」

これからの5年、10年と時が経てば、ライフステージに合わせて私の持ち物の数はまた変わっていくでしょう。しかし、どれだけ環境が変わっても、私の中にある「芯」だけは揺らぐことはありません。
それは、「自分軸を大切にし、家族の幸せを最優先に生きる」という決意です。
「すでに持っているもの」への感謝
私たちはつい「足りないもの」に目を向けがちですが、今私の目の前にあるものは、かつての私が喉から手が出るほど欲しかったものばかりです。
愛する家族、住む場所、そして健康な体。当たり前のように思える「普通」の毎日こそが、実はこの上なく恵まれているのだと、物を手放したことでようやく気づくことができました。
平和な日本に生まれ、今日も健康に過ごせている。それだけで、人生はすでに十分すぎるほど満たされています。
失ってから気づく前に、今を生きる
「失ってから大切さに気づく」のでは遅すぎます。
少しスピリチュアルな話に聞こえるかもしれませんが、私は、大切な何かを失ったときは「神様に返したのだ」と考えるようにしています。
最初から自分のものだったわけではなく、与えられていた豊かな時間に感謝する。そう思えば、「生きてるだけで丸儲け」という言葉の通り、どんな状況でも前を向いて歩いていけます。

6-2. 最後に:何者でもない私から、あなたへ

かつての私は、ブランド品を身にまとい「何者か」になりたいと必死でした。
でも、ミニマリズムを通じて自分軸を見つけた今の私は、「何者でもない自分」のままで、最高に幸せです。
この記事を読んでくれたあなたの人生が、少しでも軽やかに、より良くなることを心から祈っています。
もし、何者でもない私のこの言葉が、あなたの人生に一筋の光を届けられたとしたら。
その時、私はようやく、誰かの役に立てる「何者か」になれたのかもしれません。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次